sunaowamuteki’s blog

与えられたものに目を向けて生きる。思索好きの天邪鬼。


北方領土の美しい自然を観光してみたくなる本

読めば、北方領土というワードに対する認識が変わる本

 

北方領土の謎   著者 名越健郎

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きっかけ

何かでこの本の書評を見たのをきっかけに興味がわき、書店に注文して買った。
2016年11月19日第一刷発行の本なので、情報はまだ新しいと言える
北方領土問題がどうというよりも(もちろんそれも興味あるが)私がウクライナ
とロシアにもともと興味があるためその延長線上で、という感じ。

 

感想

北方領土と言えば、たいがいの認識は
「日本とロシアが長いことモメてるアレやろ?」で終わる。
ハッキリ言って、TVのニュースや情報番組でもその域を出ない。

 

なので、それ以上の情報がちょっとでも気になっている人にとっては、読む価値が大いにある本です。

っていうか、入門編として読むのに最適と私は思います。

 

「はじめに—日本人が知らない北方領土の実情」から引用↓

本書は、戦後七十年以上ソ連・ロシアの実効支配下にある北方領土の実態を、ロシア側資料で浮き彫りにしたものだ。ソ連占領後の北方四島の返還や現状を包括的にまとめた書籍は日露両国にはなく、初の試みとなる。

 

私たちが北方四島のことをどれだけ知りたいと思っても、著者が冒頭にこのように記述しているように、今のところ確かな情報源を得るのは非常に難しい。
北方領土の謎」というタイトルがなにやら陰謀めいた感じがするが、読んでみると全くそんなことはない。
目次を見たら、著者が伝えたいことやその人間性が垣間見えると思う
そのうえ、語り口調と内容が、右にも左にも寄ってないのもいい。

 

目次↓ 

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第1章 知られざる70年から引用↓

「野性的な自然、新鮮な空気、美しい花と珍しい動植物、煙を吐く火山。はるか極東のこの地は、『世界八大不思議』に数えられる。森を歩けば温泉に遭遇し、さらに歩けば美しい海岸線に出る。島の謎と美が多くの旅行者を魅了する」
 これは、十年前にモスクワの書店で購入した小冊子『南クリール(千島)の自然』の冒頭の一節。ロシアの旅行家が国後、択捉両島を描いたもので、稀有な景観と自然美はロシア人も魅了するようだ。
 筆者自身、一九九五年にビザなし交流で、国後、択捉を初めて訪れた時、両島の雄大な景観や手つかずの自然に圧倒され、「桃源郷」の趣さえ感じた。
 択捉島のオホーツク側は、切り立った奇怪な岸壁が延々と続き、見たこともない絶景だった。(中略)
原始のままの景観を残す国後、択捉は、日本周辺の「最後の秘境」と思われた。

 

どうです?行ってみたくなりませんか?

私はぜひとも行ってみたいです❢  私だけ?

 

 

まとめ

著者には、北方四島に暮らす人間と自然の両方に対して慈しみの心が向けられていると感じた。ただ、この北方四島という言葉に「領土問題」がセットになっている以上は日本とロシアの外交が注視されることになるし、この本でも勿論その部分にはしっかりと触れられている。
そのうえで、これらの土地の自然と資源、そこで暮らす(もちろん過去に暮らしていた人も含め)人々にとって、いったい誰が何をするべきかのベターな方途とその為にどんな段取りが必要なのかということを語るのに十分なバックグラウンドも著者にはある。

 

事実に基づいた正確な情報でも、人間が伝達の役割をしている以上は情報化社会に生きる私達であっても無垢な情報を手に入れる事は不可能に近い。
そんな中で、私にとって良い出会いだったと言える本である。

 

↓ついでに、この本でその存在を知ったHPのリンクを紹介しておきます。

独立行政法人 北方領土問題対策協会

 

興味のある方はどうぞ。

 

 

 

おわり。